開催日 2022年5月15日 13:30~16:00
報告者 泰 重雄
所 属 部落問題研究所文芸部会

「特集 全国水平社創立100周年」のその1として「部落問題文芸作品の発掘と解説」が掲載されている「部落問題研究239輯」の佐野学の論文とその応答文について、検討した。不当な差別に憤り、部落の女性に自覚と具体的な行動を促す文章は、非常に分かり易い語り口調で書かれており、100年経ても清新な読後感を持っている。水平運動に起ち上がった人々に強い感銘を受け、尊敬の念を抱いたことが伝わる。それを受けた応答文にも、現実を知る読者からの率直な意見が表明されている。当時の差別の厳しさが実感される問題提起だとした。