三月三日、歴史研究会を開催し、飯田直樹氏が「大阪府方面委員制度と警察社会事業」について報告した。
 飯田氏は、大阪の社会事業史を方面委員制度と警察社会事業を軸に検討するという氏の研究の全体構想を示したうえで、本報告では警察社会事業に関わる論点や課題の抽出と検討を行うとした。そして警察社会事業について、①その定義と具体例、②研究史上の位置づけ、③開始の背景、④特異性、⑤本質とその評価、⑥武田愼治郎と大阪府立修徳館、⑦米騒動後の隣保事業化、のそれぞれに即して、史料の紹介・検討も交えながら報告した。
 社会福祉研究者や教育関係者、経済史研究者など多彩な顔ぶれの参加者により、活発に質疑応答が行われた。

(西尾泰広)