部落問題研究所

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平成26年度科学研究費助成事業 研究実績報告


1.機関番号 74305 2.研究機関名 公益社団法人部落問題研究所

3.研究種目名

基盤研究(C)

4.研究期間

平成26年度~平成28年度

5.課題番号

26381116    
6..研究課題名 「 人権教育における教育実践の構造に関する実証的研究 」

7.研究代表者
研究者番号
研究代表者名
所属局名
職名
90111905 ウメダ オサム その他部局等 研究員
梅田 修

8..研究分担者
研究者番号
研究分担者名
所属局名
職名
       
 
       
 

9. 研究実績の概要

 (1) 国際的な人権教育の分析―ロンドン大学・教育研究所の文書館で、①教育権に関する国際的合意と人権教育、②ケイバビリティ概念と人権、③新自由主義・市場主義におけるソーシャル・キャピタルとの関連、に関する資料を収集した。これらの資料を収集した目的は、①「国際諸機関における教育の合意形成のあり方」と「人権教育論議」の関連について論議すること、②「教育それ自体が人権である」事実と「人権についての教育」の統一的視点をふまえつつ、「教育論における in-through 問題」やケイバビリティ概念を整理すること、③国際人権論における新自由主義や市場万能主義の影響を明らかにし、ソーシャル・キャピタルの役割が増大しているメカニズムを探ること、などである。収集した資料の分析をすすめている。
 (2)人権教育研究指定校の人権教育の分析―2013年・2014年の二年間、文部科学省の人権教育研究指定校(幼稚園・小学校・中学校・高校)であった45校を対象に人権教育の資料を収集し、分析をすすめている。
 (3)滋賀県の市町の人権教育方針の分析―1996年に政府関係機関が人権教育を提唱して以来、地方自治体にも浸透し、従来の同和教育にかかわって、あらたに人権教育方針が登場してきた。滋賀県の市町を対象に、地方自治体の人権教育方針の分析を進めている。
 (4)人権教育の実践記録の分析―大川克人「社会科の授業」(どの子も伸びる研究会『明日を拓く』部落問題研究所、2014年)の分析を行った。社会認識を育てるとは、内容教科としての社会学習を通して、知識の獲得とその獲得のプロセスにおける「教材に埋め込まれた民主主義的価値を共有する」ことであり、学習を通して民主主義的な意味を見いだすことであることが確認された。


10,本研究を「独立行政法人日本学術振興会」のサイトで検索する際のキーワード
  人権教育 人権としての教育 人権についての教育 人権教育研究指定校

11, 現在までの達成度

(区分) (2)おおむね順調に進展している。

(理由)
 (1)国際的な人権教育の分析―ロンドン大学・教育研究所の文書館での資料収集によって、近年の人権教育をめぐる国際的動向を検討することが可能となった。ただし、ヨーロッパ評議会における人権教育論をホローすることは今後の課題となっている。
 (2)国・地方自治体の人権教育方針の分析、人権教育研究指定校の人権教育の分析―国の人権教育方針については、すでに梅田修「人権教育政策の展開と人権教育の実践的展開」(『部落問題研究』204輯、2013年)でふれた。地方自治体の人権教育方針については、滋賀県の市町の人権教育方針を収集し、分析を進めている。
 (3)人権教育における教育実践の構造に関する分析―貴重な実践記録である大川克人「社会科の授業」の実践分析は行ったが、同様の実践記録の分析が残されている。


12,今後の研究の推進方策等

(今後の研究の推進方策)

 (1)国際的な人権教育の分析―国際的な人権教育の動向を伝える資料の収集を引き続き行うとともに、ヨーロッパ評議会における人権教育の論議の整理を進める。
 (2)国・地方自治体の人権教育方針の分析、人権教育指定校の人権教育分析―滋賀県にとどまらないで、都道府県レベルの人権教育方針の分析を行う。収集した資料によって、人権教育指定校の人権教育の分析を行う。
 (3)人権教育における教育実践の構造に関する分析―和歌山県の教師の実践を中心に人権教育実践の分析を進める。

(次年度使用額が生じた理由と使用計画)

 なし



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