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部落問題研究者全国集会

全体会 2020年10月24日(土)・分科会 25日(日)

今年度は新型コロナウイルス禍のため
一部オンライン(Zoom)で実施します。

参加費無料


開 催 要 項



このページの最下段に参加申し込みフォームへのリンクがあります。
Zoomにより参加される方は、このフォームからのお申し込みが必須です。

第一日 全体集会  10月24日(土)午後1時30分〜5時
             Zoom利用により開催 
ホスト会場 部落問題研究所三階(会議室)

テーマ


 コロナ危機が問う日本社会の人権と民主主義

 第58回全国集会は、 新型コロナ・パンデミックが、世界と日本の人々の生存と生活、社会と地域に深刻な影響を及ぼす中で開かれる。コロナ危機は、日本社会の人権と民主主義の現状を鋭く問い、危機の克服と社会・地域の維持・再建のための連帯・共同を強く迫っている。
 梅本哲世氏は、日本経済史の立場から、日本の新自由主義の歴史と現状、部落問題解決過程のかかわりについて報告し、石倉康次氏は、社会学の立場から、新自由主義による社会の脆弱化と社会福祉の危機、その再建の課題について報告する。
 それぞれの問題提起をふまえ、さまざまな分野、角度から議論して問題を深めたい。積極的な参加を期待する。

報   告
新自由主義時代の人権と民主主義  梅本 哲世
骨子
一、戦後日本における「新自由主義」の歴史と現状
二、戦後部落解放運動と国民融合運動の発展過程
三、奈良県における地域支配構造の変化と国民融合の進展
1、奈良県における地域支配構造の変化
 @農地改革〜寄生地主制の解体、自作農中心の村支配構造の維持
「農村県」としての奈良県、「米と木材の経済構造」(鈴木良編『奈良県の百年』    A高度経済成長、とりわけ地域開発の進展と地域支配構造の変化
・地域開発〜吉野川分水の完成=水利慣行・村の仕組みの変化
・大阪の隣接県としての奈良県〜ベッドタウン化・人口増加、労働力構成の変化
 (労働者の比率の増大)
2、部落の地域支配構造の変化―平群町・橿原市・御所市を中心に
・部落産業の衰退、労働者の増加
・人口の増加、流入・流出の増加、混住
・水平社運動の継承


報   告
コロナ禍による社会福祉の危機と課題  石倉康次
骨子
●新型コロナウイルスの感染は全国・全世界の共通体験として広がった。その現れ方や対応の仕方には国による違いも見られた。そして日本が抱える問題も明白になった。
●保健所の検査体制の麻痺や遅れ・選別、入院の選別など保健・医療の崩壊の危機が現出。
●介護・保育の現場では三密状態で対応、利用者減による休業・失業、職員の過重労働と離職、感染予防設備整備の弱さでこれも崩壊の瀬戸際に立たされた。
●社会福祉分野はケア労働の現場であるが、その現場は女性の社会進出を支える「ケアの社会化」とともに、社会的な労働の分野として広がり、その担い手の多くも女性であった。しかし、この分野の賃金や職員配置比率、専門性の評価の面で相対的に低く、新自由主義政策の下で非正規雇用も急速に増えていた。
●社会福祉は保健・医療と共に新型コロナウイルスの感染の広がりのもとでも事業継続が求められる、社会の基本的インフラであり、エッセンシャル労働となっていることが政府レベルでも国民的にも確認された。同時に、コロナ禍での失業(女性の若者の非正規労働者を中心に)、医療福祉労働者への忌避、検査や入院の選別など現代日本社会が抱える差別と選別の構造が浮かび上がった。
●非新自由主義的施策が不可能となる(特別定額給付金、臨時特別給付金、住宅確保給付金、雇用調整助成金新型コロナ特例、持続化給付金)(PCR検査、入院治療費の公費負担)。その意味を探る。





第二日 歴史 T 分科会  10月25日(日)午前10時〜12時
         Zoomにて開催

 テーマ

近世の医療・解剖とその担い手の諸問題

近世の医学・医療と触穢観念      

海原  亮(住友史料館)       

 近世の解剖実験において、賤民身分の人びとが携わったことはよく知られている。医は「方伎」ともいわれるように、そもそも伝統的な触穢観念と関わりが深かった。医療にも科学的手法が採用され始めた近世社会だが、臨床の現場でこの観念は、どのようなかたちで発現したのだろうか。
 今年度の歴史T分科会では、『近世医療の社会史』(吉川弘文館、二〇〇七年)などで知られる海原亮氏をお招きし、医療の社会史の見地から、賤民身分と医薬業との関係について、ご報告いただく。多くのご参加を得ながら、議論を深めたい。


第二日 歴史 U 分科会  10月25日(日)午後1時30分〜4時30分
         Zoomにて開催

 テーマ

近代の沖縄-「本土」関係の再検討 ―沖縄出身者の移動と同郷結合の視点から
報告1  近代における沖縄出身者の「本土」への移動と「相互扶助」 櫻澤  誠(大阪教育大学)
報告2  近代沖縄の内地修学旅行―国家と戦争の視点から(仮) 青柳 周一(滋賀大学)

 櫻澤報告では、一九二〇年代以降の「出稼ぎ」に加え、尚泰の東京強制移住(一八七九年)以降の「本土」移動を検討し、近代の沖縄出身者の「相互扶助」の総体的把握をめざす。
 青柳報告では、師範学校等の内地修学旅行の中で最初の九州修学旅行(一八九三年)を対象とし、これに参加した沖縄の生徒や、彼らを迎えた内地側の人々の意識を分析する。
 討論では、沖縄出身者の主体的動きを「本土」(内地)における同郷結合を通して検討し、近代日本社会における沖縄の歴史的位置および沖縄―「本土」(内地)関係を考える。


3:現状分析・理論 分科会  10月25日(日)午後1時00分〜4時30分
          Zoomにて開催

 テーマ  「部落」の実態と人権を考える〉
    

   報  告
『部落差別の実態に係る調査結果報告書』
 (法務省人権擁護局)の検討


高倉 弘士(総合社会福祉研究所)
「部落」はいまどうなっているか

 丹波 真理(愛知地域人権連合あま支部)
日本国憲法制定過程における生存権規定の扱いについて

丹波 史紀(立命館大学)
 「部落差別解消推進法」第6条にもとづいて実施された「部落差別の実態に係る調査 結果報告書」が公表された。「部落差別の実態」はどのようにとらえられているのか、高倉弘士氏に検討していただく。
 同時に、具体的な地域レベルでの「部落」の実態はどうなっているのか、丹波真理氏から報告をうける。
 あわせて、今日ますます重要性をます生存権について、丹波史紀氏の報告をうけ、考えたい。


4:教 育
  テーマ 
「コロナ禍」が問う日本の教育の問題点〉

対面方式で開催

場所:部落問題研究所三階会議室
日:2020年10月25日(日)
時:午後1時〜4時30分
報告1 日本の教育条件改善の展望
      ―少人数学級制と教職員定数増を中心に―
山崎 洋介
(ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会)
報告2 「コロナ禍」のもとで改めて問われた
           教育課程づくりの 今日的課題
植田 健男(花園大学)

 「コロナ禍」は、日本の教育の問題点を浮き彫りにした。第一に、四〇人学級では教室が「三密(密閉、密集、密接)」になることは避けられず、学級定数の改善を放置してきた教育政策が問われる事態となっている。第二に、学習指導要領どおりの運営を学校に求めるやり方が破綻し、教育課程編成を地域・学校にゆだねるという方向に転換せざるをえない事態となっている。こうした事態をふまえ、今後の日本の教育のあり方(課題)について検討したい。


5:思想・文化
  テーマ 
ディストピアを乗り越える力を探る

対面方式で開催

場所:部落問題研究所二階研修室
日:2020年10月25日(日)
時:午後1時〜4時30分

報告 李龍徳著『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』
        (河出書房新社)を読む
秦  重雄(大阪府立桜塚高校)
 ありえないヒーローやヒロインが出て来る「近未来小説」ではなく、きっとありうるだろうヘイトにまみれた言説が支配してしまった日本を描いた、在日三世による必読の問題作である。赤化スパイ事件で揺れる韓国の事情もフイクション化されており、作者のバランス感覚が窺われる。過剰すれすれの暴力描写には一歩引く読者もいるだろうが、日本と韓国を見守る作者の該博な知識に圧倒されて、その描かれた内容を語り尽くしたい欲求にこの作は読者を駆り立てる。あなたが私を竹槍で突き殺す前に≠竄黷驍アとを語り合おう。

開催方式再掲
全体会 Zoomにて開催
第1分科会 歴史1 Zoomにて開催
第2分科会 歴史2 Zoomにて開催
第3分科会 現状分析・理論 Zoomにて開催
第4分科会 教育 対面方式で開催
第5分科会 思想文化 対面方式で開催





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