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部落問題研究者全国集会

2018年10月27日(土)〜28日(日)

集会の要項を(このページと同じ内容)PDFでもご覧いただけます。


於:同志社女子大学今出川キャンパス
/(京都市上京区) 会場案内図
地下鉄烏丸線(国際会館行き) 「今出川」 下車徒歩5分

参加費  2000円 (学生・院生は1000円) ※一日のみの参加も同じ金額です。

 部落問題研究者全国集会は、部落問題にかかわる学際的な研究会として一九六三年に生まれ、以来半世紀余り、部落問題・人権問題に関する学際的な研究発表・討論の場として発展してきました。また、集会を主催してきた部落問題研究所は、今年創立七〇周年という記念すべき年を迎えています。
 現在、日本国憲法改定の動きがかつてなく強まり、また「部落差別解消推進法」制定という部落問題最終解決への逆流も起こっています。他方では、かつてない広範な市民運動が起こり、社会の人間的再生を求める多様な動きもみられます。また、「新自由主義」による貧困と格差の拡大を背景に、社会を分裂させようとする動きが世界各地で強まるなか、いかにして社会の「融合」をはかるべきかが切実な課題となっています。
 広い視野から人権、地域、これを包含する社会の諸問題について、原理的かつ具体的に研究し、討論することが強く求められています。皆さんのご参加をお待ちしています。


第一日 全体集会  10月27日(土)午後1時30分〜5時30分 

第 一 部
部落問題研究所70年の歩み ・東上高志(部落問題研究所顧問)
・成澤榮壽(部落問題研究所前理事長)
第 二 部 地域における民主主義の成長と
           部落問題の解決過程
― 1970年代〜80年代の奈良県を事例に―
コメント
 ・竹末勤(奈良県近代史研究会)
 ・梅本哲世(桃山学院大学)
 ・岡田雅一(奈良県戦後史研究会)

報告
 住民の自立と地域の教育力
   ―和歌山県の同和地区に即して―
 ・梅田修(部落問題研究所)

部落問題解決過程研究の到達点を明確にするため、戦後の地域における民主主義と部落問題解決過程の関連とその発展を地域に即して解明する。歴史学の立場から奈良県の事例を竹末勤・梅本哲世・岡田雅一が、教育学の立場から和歌山県の事例を梅田修が報告し、新自由主義により貧困化・荒廃・分断にさらされている地域と社会の再生を展望する。
 参加者を交え、多面的に議論を深めたい。


第二日 分科会  10月28日(日)午前10時〜午後4時30分

1:歴史 T
 テーマ
 身分社会研究の新地平          ―成果と方法
[午前]明治初期東京における家畜伝染病と斃獣処理  ・ジョン・ポーター(東京外国語大学)
[午後]書評:三田智子『近世身分社会の村落構造
        ―泉州南王子村を中心に―』を読む
コメント
 ・十七世紀研究・地域史の立場から
             牧原成征(東京大学)
 ・隣接する地域史の立場から
             町田哲(鳴門教育大学)
 ・身分社会論の立場から、英語圏の研究をふまえて
     マーレン・エーラス(ノースカロライナ大学シャーロット校)
 ・ リプライ 三田智子(就実大学)

 三田智子氏の『近世身分社会の村落構造』が上梓された。本書は、近世南王子村の内部構造を分析し、かわた村と地域社会のありかたを構造的に把握するもので、かわた村研究のみならず地域史研究のレベルを飛躍させる可能性をもつ。そこで、関連する分野の三人の研究者が十七世紀研究・地域史研究・身分社会論等の立場からコメントを行い、その成果と課題を確認し、方法論についても議論したい。
 また、斃獣処理に関する弾左衛門支配の解体・変容を解明するポーター報告からは、近世・近代移行期における賤民支配の解体やその過渡的な有り様を考える手がかりを得たい。



2:歴史 U
テーマ
 戦後日本の地域における「デモクラシー」
一九五〇年代前半の地域社会における「デモクラシー」
   ―東京都北多摩郡国立町の運動から―
・高田 雅士(一橋大学大学院博士後期課程)
占領期大都市近郊都市における「デモクラシー」と地域
      ―東京都八王子市を事例に―
・中村 元(新潟大学)

 高田報告は、一九五〇年代の国立町の社会運動・文化運動に即して、「デモクラシー」が当該期の地域社会にもたらした影響を解明する。中村報告は、戦前期八王子の「デモクラシー」と「社会の平等化・民主化・近代化」に関する研究を発展させ、占領期の「『デモクラシー』と地域」の在り方を究明する。
 戦後の東京多摩地域を対象とする二報告により、部落問題の歴史的研究にとっても核心をなす、地域支配構造・地域社会構造と「地域における民主主義」の歴史的研究の深化をめざす。


3:現状分析・理論
 テーマ
 地域における人権課題と部落問題
生江孝之と部落問題・再論
・荻原 園子(龍谷大学大学院後期博士課程)
高齢者の人権を守る活動の経験と教訓

・矢頭 正明(茨木高齢者の会)
京都高齢者大学校の取組みと課題

・鈴木  元(京都高齢者大学校)
 本分科会では、テーマの一つとして地域における人権課題を取りあげている。今回は、高齢者の人権の実現に関する大阪府茨木市での取組みと、京都における取組みを取りあげる。
 部落問題に関しては、前回に続いて生江孝之(1867〜1957年)の部落問題論を課題とする。

4:教 育
  テーマ 道徳の特別教科化と人権教育
道徳教育の現場で何が起こっているか
得丸 浩一(京都市教職員組合)
・得丸 浩一(京都市教職員組合)
道徳教育と人権としての教育


・森田 満夫(立教大学)
 小学校に続いて、二〇一九年度からは中学校に「道徳科」が新設される。すでに小学校・中学校の道徳教科書が作成されているが、学習指導要領に例示された題材を全て掲載するなど、文部科学省が主張する「考える道徳」「議論する道徳」とも逆行する。
 では具体的にどのような事態が生じているのか、教育現場で進行する道徳教育の問題点とともに、道徳教育の中に吸収されかねない人権教育の動向にも注視しながら、人権としての教育の在り方について検討したい。

5:思想・文化
 テーマ 「路地」の生みの親・中上健次の「部落観」を問う
「路地」の生みの親・中上健次の「部落観」を問う

・秦  重雄(大阪府立桜塚高校)

 
 部落問題の解決が見通せた二十世紀末に、「路地」=「被差別部落」だと、フェイク・ニュースのはしりのような創作を産み落としたのが中上健次(一九九二年没)であった。創作『枯木灘』『千年の愉楽』の二作品を検討して、中上健次の歪んだ「部落観」を問い直してゆく。


事前申し込みはこちらから


主催: 第56回部落問題研究者全国集会事務局
 
 公益社団法人部落問題研究所内






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